マイホームを建てる、もしくは建て替えを検討している方へ。
瓦屋根は、その美しい見た目だけでなく、耐久性や耐火性、断熱性など、多くのメリットを兼ね備えています。
しかし、いざ瓦屋根の家に住もうと思っても、様々な種類の瓦があり、それぞれ役割が異なるため、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いでしょう。
本記事では、瓦屋根の部位名称を画像付きで解説していきます。
□屋根瓦の各部位の名称について解説します!
瓦屋根は、使用する場所によって様々な種類の瓦を使い分けられており、それぞれに役割があります。
本記事では、瓦屋根の部位名称を解説します。
1: 桟瓦(さんがわら)
桟瓦は、瓦屋根の中で最も多く使われる瓦です。
波型が特徴的で、野地板の上に設置した「桟木」に引っ掛けて屋根を施工しています。
2: 軒瓦(のきがわら)
軒先にある瓦を軒瓦といい、雨樋に水を落とす役割があります。
軒瓦の中央部分は凹んでおり、そこを水や雪が通ることでスムーズに排水しています。
3: 雪止瓦(ゆきどめがわら)
雪止瓦は、軒先から3~4段目に設置されることが多い瓦です。
ポコっと盛り上がった形が特徴で、文字通り雪が滑り落ちるのを止める役割があります。
積雪が多い地域では、雪止瓦を2段設置する場合もあります。
4: 角瓦 (かどがわら)
角瓦は、軒と破風(はふ)が交わる部分に設置する、軒瓦と袖瓦を組み合わせたものです。
樋が当たらないよう先端に切り込みがあり、袖瓦の一番下だけに使います。
5: 隅瓦(すみがわら)
隅瓦は、葺き屋根の隅の軒先にだけ使う瓦です。
いくつかの部分に分けた「切隅」(きりすみ)や、一体になった「廻隅」などがあります。
6: 鬼瓦(おにがわら)
鬼瓦は、屋根の棟の両端に設置される瓦です。
魔除けや厄除けの意味合いがあり、家を守る役割を担っています。
7: 巴瓦(ともえがわら)
巴瓦は、鬼瓦と同様に棟の両端に設置されます。
鬼瓦と比べて、よりシンプルなデザインが特徴です。
8: のし瓦(のしがわら)
のし瓦は、棟の中央部分に設置される瓦です。
棟瓦の中で最も長い瓦であり、屋根の強度を高める役割を担っています。
9: 冠瓦(かんむりがわら)
冠瓦は、のし瓦の上に設置される瓦です。
屋根の仕上げとして、美しい見た目を演出する役割を担っています。
10: 袖瓦(そでがわら)
袖瓦は、軒瓦と破風の間、もしくは壁と屋根の境目に設置される瓦です。
雨水が壁に流れ込むのを防ぐ役割を担っています。
□瓦屋根のメンテナンスについて!
瓦屋根は耐久性が高い一方で、漆喰などの劣化は避けられません。
定期的なメンテナンスを行うことで、瓦屋根の長寿命化を実現し、トラブルを未然に防げます。
1: 瓦屋根の耐久性と劣化
瓦屋根は、その素材の性質上、非常に耐久性が高く、耐用年数は50年以上と言われています。
瓦自体は基本的に経年劣化しません。
しかし、瓦の隙間を埋めている漆喰は半永久的に維持できるものではなく、築10年頃から経年劣化し始めます。
2: メンテナンスの重要性
劣化が進むと、雨漏りや瓦のずれなどのトラブルにつながる可能性があります。
そのため、定期的なメンテナンスが重要になります。
3: メンテナンスの頻度
一般的には、10~20年に1回程度のメンテナンスが推奨されています。
築年数が経過している場合や、大型台風などの自然災害が起きた場合は、早めの点検・メンテナンスが必要です。
4: メンテナンスの内容
メンテナンスの内容としては、漆喰の塗り替え、棟瓦の補修、瓦の洗浄などが挙げられます。
□まとめ
瓦屋根は、部位によって様々な種類の瓦が使われています。
それぞれの瓦には役割があり、適切な場所に適切な瓦を使用することで、美しい見た目と高い耐久性を両立できます。
また、定期的なメンテナンスを行うことで、瓦屋根の長寿命化を実現し、安心して住み続けられます。