「屋根の塗装で済ませたいけど、実は塗装できない屋根材があるって聞いた」
そんな不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、塗装できない屋根材の特徴や見分け方を具体的に解説し、適切なメンテナンス方法を紹介します。
適切な選択をするための知識を身につけ、安心して家を守りましょう。
□塗装してはいけない屋根材とは?
築年数が経つと、屋根の塗装が検討されることが多いですが、実は「塗装できない屋根材」が存在します。
特に2000年前後に製造されたノンアスベスト製品は、強度が低く、塗装しても効果がないどころか、かえって悪化してしまう場合があります。
なぜこのような事態が起こるのでしょうか。
1:アスベストの規制と強度低下の問題
かつて屋根材には、強度が高く耐久性に優れたアスベストが使われていました。
しかし、健康への影響からアスベストの使用が規制され、各メーカーはノンアスベスト製品の開発に乗り出しました。
その結果、アスベストを抜いた分、強度が低くなってしまった製品も多く、特に初期のノンアスベスト製品は強度不足に悩まされました。
2:塗装しても効果がないどころか悪化するケースも
強度が低い屋根材に塗装を施しても、剥がれやひび割れを抑制することはできません。
むしろ、塗装によって重さが増し、強度がさらに低下してしまう可能性もあります。
3:塗装できない屋根材を見分けるポイント
では、具体的にどのような屋根材が塗装できないのでしょうか。
代表的な屋根材とその特徴を以下にまとめました。
・パミール(ニチハ):ミルフィーユのように層状に剥がれてくる(層状剥離)
・レサス(松下電工):強度が低く、割れやすい
・シルバス(松下電工):レサスの上位商品で、スリットがあるため割れやすい
・コロニアルNEO(クボタ):細かなひび割れや先端の劣化、崩れが起きやすい
・アーバニーグラッサ(クボタ):うろこのようなデザインで強度が低く、割れやすい
・ザルフグラッサ(クボタ):コロニアルNEOと似た形状だが、スリット幅が広く割れやすい
・セキスイかわらU(積水屋根システム):ひび割れや表面塗膜の剥がれが発生しやすい
これらの屋根材は、築年数が経つと塗装しても効果が期待できないだけでなく、かえって悪化する可能性があります。
□塗装できない屋根材の適切なメンテナンス
塗装できない屋根材は、放置すると雨漏りや劣化が進行し、深刻な被害につながる可能性があります。
適切なメンテナンス方法としては、以下の2つが考えられます。
1:屋根カバー工法
屋根カバー工法は、既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねて設置する方法です。
この方法のメリットには、耐久性と防水性が向上すること、廃棄物が出にくいこと、工期が短く費用も抑えられることが挙げられます。
一方で、デメリットとしては、屋根の勾配が変わるため見た目に影響が出る場合があることが考えられます。
2:屋根葺き替え工法
屋根葺き替え工法は、既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に交換する方法です。
この方法のメリットには、屋根の根本的な問題を解決できることと、新しい屋根材を選ぶことができることが挙げられます。
しかし、デメリットとしては、大規模な工事のため工期が長く費用も高くなること、廃棄物が出るので処分費用がかかることが挙げられます。
どちらの方法が適切かは、屋根材の種類や劣化状況、予算などを考慮して判断する必要があります。
専門会社に相談し、最適なメンテナンス方法を選びましょう。
□まとめ
この記事では、塗装できない屋根材の特徴や見分け方、適切なメンテナンス方法について解説しました。
塗装できない屋根材は、放置すると深刻な被害につながる可能性があります。
当社のような専門会社に相談し、適切なメンテナンスを行うことで、安心して家を守りましょう。